掌をふたつ 重ねたあいだ
一枚の硝子で隔てられていた
ここは面会室 あなたと僕は
決してひとつになりあえないそのままで
話をしている
今呪いにかけられたままふたりで
いくつも嘘をついて歩いていくのだろうか
しとやかに重たい沈黙と優しさが
見開いた目と その目を繋いでいた
あなたは少し笑った
サンタマリア 何も言わないさ
惑うだけの言葉で満たすくらいならば
様々な幸せを砕いて 祈り疲れ
漸くあなたに 会えたのだから
一緒にいこう あの光の方へ
手をつなごう 意味なんか無くたって
いつか紺碧の 仙人掌が咲いて
一枚の硝子は崩れるだろうさ
信じようじゃないか どんな明日でも
重ねた手と手が触れ合うその日を
呪いが解けるのを
今この間にあなたがいなくなったら
悲しさや恐ろしさも消えてしまうのだろうか
昏い午後の道端で探しまわった
呪いを解かす その小さなナイフを
汚れることのない歌を
サンタマリア 全て正しいさ
どんな日々も過去も未来も間違いさえも
その目には金色の朝日が 映り揺れる
点滴のように 涙を落とす
その瞳が いつだってあなたなら
落ち込んだ 泥濘の中だって
ここは面会室 仙人掌は未だ咲かない 硝子は崩れない
そんな中で一本の蝋燭が 確かに灯り続ける
あなたを見つめ あなたに見つめられ
信じることを やめられないように
サンタマリア 何も言わないさ
惑うだけの言葉で満たすくらいならば
様々な幸せを砕いて 祈り疲れ
漸くあなたに 会えたのだから
一緒にいこう あの光の方へ
手をつなごう 意味なんか無くたって
サンタマリア 闇を背負いながら
一緒にいこう あの光の方へ
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